愛知県のお寺様での漆塗り作業、全て完了しました!
今回の修復作業は金箔を貼ってようやく完成となります。
金箔押しは地元愛知の箔押し職人さんが作業されるので、漆塗りはあくまでも裏方ですが、黒漆で仕上げる箇所と同様に下地や塗りに手間をかけました。
塗り上げた後、研磨して平滑にし、生の漆を摺り込む「摺り上げ」と言う手法を用いました。
これにより、金箔を貼る面の刷毛目や埃の跡を除去できますので、金箔押しをより美しく仕上げることが出来ます。
(波紋状の模様が浮き出ているのは生の漆を摺り込んだためです。金箔を貼ると模様は消えます。)
今回、黒漆で仕上げる場所は少ないですが、壇の框等は呂色仕上げでピカピカに磨き上げました。
深い漆黒の色と鏡面仕上げを実現しました。
漆の乾きが悪い寒い時期での作業でしたが、無事に仕上がって良かったです。
お寺様、仏具店様にも喜んで頂けました。
金箔を貼って完成したら、また見に行かせて頂きたいと思っています。
二ヶ月半過ごした愛知の街も、今となってはどことなく懐かしさを感じますね。
こんな風にしばらく暮らして愛着のある街が、今では日本中にたくさん増えました。